建築基準法|「簡易な構造の建築物」の指定とは?(建築基準法第84条の2)

建築基準法第84条の2は、壁をもたない自動車車庫、屋根に帆布(膜材)を用いたスポーツ練習場など、「簡易な構造の建築物」に対して建築確認申請の手続きを簡素化する規定を設けています。

①壁を有しない建築物または高い開放性を有する建築物の場合(開放的簡易建築物の場合)

壁を有しない、もしくはごく一部にしか壁を設けない建築物は、開放性が高く、風通しや自然採光が期待されるため、一般の建築基準に比べて緩和される場合があります。このような建物には、主に自動車車庫や倉庫として使用されるものが含まれます。

  • 平屋(1階)建てで床面積3,000㎡以内
  • 用途が「自動車車庫」「スケート場」「水泳場」「スポーツの練習場(運動施設)」「不燃性の物品保管倉庫」「畜舎」「堆肥舎」「水産物の増殖場及び養殖場」

②屋根及び外壁が帆布その他これに類する材料で造られた建築物の場合

テントや膜構造建築物がこのカテゴリーに含まれます。これらの建築物は、軽量で組立・解体が容易であり、一時的な利用や移動可能な施設として活用されることが多いです。

  • 間仕切り壁を有しないこと
  • 平屋(1階)建てで床面積が3,000㎡以内
  • 用途が「スケート場」「水泳場」「スポーツの練習場(運動施設)」「不燃性の物品保管倉庫」「畜舎」「堆肥舎」「水産物の増殖場及び養殖場」

上記①か②いずれかの条件を満たす場合、以下を適用除外とすることが可能です

  • 法22条区域内の建築物に関する一部の規定
  • 耐火建築物等としなければならない特殊建築物の一部の規定
  • 特殊建築物等の内装制限
  • 防火地域、準防火地域内の建築物の規定
  • 特定防災街区整備地区内の建築物の一部の規定

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